現代を代表するゴスペルの有名な曲とは

ゴスペルは、もともとアフリカからアメリカにわたった黒人奴隷が教会で歌い始めたのが起源といわれています。アメリカにわたった黒人の多くは、アフリカから奴隷として、強制的につれてこられたという悲しい歴史があります。奴隷たちは白人の主人の言いなりになって、働くしかありませんでした。黒人たちは、やがて聖書に救いを求めるようになります。黒人たちは、やがて、主人の目を離れて、自分たちだけで歌うようになります。この祈りの歌が、ゴスペルの由来となったといわれています。こうして生まれたゴスペルは、ハーモニーやリズム、即興性などを特徴としています。黒人奴隷の故郷である、アフリカの音楽的伝統が色濃く残されているといわれています。そしてゴスペルは、黒人を中心に現代まで歌い継がれています。その代表的な存在ともいえるのが、ヘゼカイア・ウォーカーとラブ・フェローシップ・クワイアではないでしょうか。ヘゼカイア・ウォーカーの名を有名にしたのは名曲「I need you to survive」です。この歌は、1999年9月11日のニューヨークでの同時多発テロの後に収録された曲です。テロの遺族にたいして「生き抜いて」というメッセージを送った歌として知られているのです。もうひとつ、ゴスペルで有名な曲といえば、映画「天使にラブソングを」でも歌われている「Hail Holy Queen」ではないでしょうか。この「天使にラブソング」という映画は、ゴスペル人気の火付け役ともなりました。映画はもとより、美しいゴスペルの音色も見所のひとつとなっています。そして現代のゴスペル界を代表する曲ともいわれているのが、カーク・フランクリンの「My life is in your hands」です。カーク・フランクリン自身、幼いころに母親から虐待されたという悲しい過去をもっています。父親の顔すら知らないそうです。そうした生活の救いになったのがゴスペルであったようです。こうした曲にまつわるストーリーも、ゴスペルの魅力ではないでしょうか。

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