【ゴスペルソングって何?】プロが教えるゴスペルソング【意味とおすすめ楽曲】

ゴスペルとは

こんにちは、田中直人です。

今回は特別に、ATOゴスペル教室講師の長谷川先生に、【ゴスペルソングって何?】プロが教えるゴスペルソング【意味とおすすめ楽曲】をご紹介していただきます!

今現在日本ではゴスペルを歌ったことのある方、その人口は非常に多く、
音楽ジャンルの一つ、また習い事の一つとして、しっかりと根付いていますね。

しかし「ゴスペルソングとは?」と聞かれれば、意外と明確に答えられない人がほとんど。
本記事では、ゴスペルスクールとして20年以上活動しているATONO Records から、
ゴスペルソングとは何か?その答えを紐解いていきます!

ゴスペルとは音楽ではない

まずはここから始めたいと思います。
そもそもゴスペルとは何か?
筆者も知人や旧くからの友人などに会ったときに、「ゴスペルをやってるよー!」と話すと
「あー!ゴ○ペラーズやってるの!?」とか
「あれでしょ!?アカペラでしょ!?」
と言われることも少なくないです。

しかしここで筆者は声を大にして言いたい、
ゴスペルとは音楽ではないんです!!!

そもそもゴスペルとは英語でGospel と書きます。その語源は諸説あるのですが、アングロ・サクソン語のGod Spell (良い知らせ)=聖書 から来ていると言われています。
つまり、ゴスペルとは本来聖書のことを指し、ゴスペルソングなど音楽のことは意味していないです。
筆者の知り合いはこれを知らなかったので、海外の本屋さんに行った時に「I’m looking for the GOSPEL book!」と言ってしまい、楽譜ではなく聖書のコーナーに連れて行かれたそう。

日本で認知されているゴスペルの音楽のことは、Gospel Music ゴスペルミュージックと正式には言われるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
そしてゴスペルソングとは、このゴスペルミュージックの楽曲のことを言います。

神様のことを感じていればもうゴスペルミュージック

日本にこのゴスペルミュージックやゴスペルソングを流行させたのは、言わずと知れた映画「天使にラブソングを…」シリーズの大ヒットですね。
1992年に第1作が、1993年に第2作が公開され、多くの曲が今でも日本のゴスペルシンガーによって歌われています。
本スクールにも、この映画がきっかけでゴスペルの体験にきた、という方が今だに多く訪れるほどです。

しかしここで一つ考えてみてください。
天使にラブソングをで有名な曲は、”Joyful Joyful” “ Hail Holy Queen” などの賛美歌をもとにした曲も多いですが、それに対し
”I will Follow Him ( ペギー・マーチ / 1963 )”
“Ain’t No Mountain High Enough ( マーヴィン・ゲイ & タミー・テレル / 1967)”
などのいわゆるスタンダードナンバーも多く扱われています。
もっと言えば”I will Follow Him” は1961年にインストゥルメント(歌のない楽器の曲)として発表されたのがその最初です。

では「ゴスペルソング」と「ゴスペルソングでない曲」の違いはいったいなにか?
答えは簡単、「神様のことを思っていればもうそれはゴスペルソング」です。

前述の通り、ゴスペルソングGospel Songとは、ゴスペルミュージックの楽曲のことである。
つまりは賛美歌(神様を褒め称える曲)のことを指していて、自分の中に神様を賛美する気持ちがあれば、それはもうなんであろうとゴスペルソングなんです。
昔はゴスペルソングには音楽の形式など細かい定義があったとされていますが、現在は人種も含め多くの人が、それぞれの形で世界中で賛美をするようになり、その定義もまた拡大していったとされています。

ゴスペルソングのおすすめ曲

ここからはおすすめのゴスペルソングをいくつか紹介していきたいと思います。
「ゴスペルソング」と言っても様々なタイプの楽曲があり、中にはかなり難解で、複雑な展開をしていくクールな曲もあれば、一度聞けば口ずさめるような、誰でも歌える簡単で楽しい曲もあります。

ゴスペルをこれから始めてみたい方などがいらっしゃれば、ぜひこれらを参考にしてください。

・日本のゴスペルと言えばこれ、超スタンダードナンバー

”Oh Happy Day”

まずは前述の「天使にラブソングを…」から数曲紹介していきます。
この曲は元々エドウィン・ホーキンスによって作られた楽曲で、教会などでは古くから親しまれている楽曲です。
Oh Happy Day, When Jesus Washed
というフレーズをソロの人が歌い、それをコーラスが返す、いわゆるコールアンドレスポンス、というゴスペルの典型的な演奏形式を用いている楽曲で、聞けば思わず歌い返してしまうような親しみやすいメロディーラインがその特徴です。

これも超有名!


”Joyful Joyful”

こちらも「天使にラブソングを…」からの楽曲です。
元々はベートーヴェンの「交響曲第9番」いわゆる「第9」をアレンジしたものであり、ヒップホップのビートに合わせてコーラスメンバーがノリノリで踊り、さらにはラップも組み合わせて歌うこの楽曲に、昔も今も日本人の多くが憧れ、そしてみんなこれを歌いたくてゴスペルを始める人も数多くいます。
また冒頭のローリン・ヒルのソロはあまりにも有名ですね。

ちなみにゴスペルにラップを組み合わせるのはすごく珍しいように思われることもありますが、実際はそうでもないです。
前述の通りゴスペルの演奏スタイルは現在多岐にわたっていて、ラップやヒップホップのビートに合わせて神様を賛美するゴスペルのアーティストも少なくないです。これには、現在世界で若者の教会離れが問題視されていて、流行している音楽を取り入れることで、教会に興味を持ってもらい、戻ってきてもらおう、という目的もあると言われています。

・マーヴィン・ゲイ & タミー・テレルのオリジナルに負けず劣らず素敵!

“Ain’t No Mountain High Enough”

先ほど少し紹介したように、元々はスタンダードナンバーだったものをゴスペルアレンジしたものでもあります。
歌詞もそれに伴い少しずつ変更されています。
(ちなみにスタンダードナンバーをゴスペルアレンジする目的には、前述のように多くの人に教会に興味を持ってもらうためとされている)
アレンジとしてはそんなに大きな変更がされているわけではないですが、映画のエンディングテーマに相応しく軽快なリズムとパワフルなハーモニーが聞いている人の心をグッと掴む、根強い人気のある曲です。

・賛美歌からの華麗なる変化!

” I Will Follow Him”

こちらは「天使にラブソングを…」の第1作の最後に歌われている曲です。最初は賛美歌を思わせるゆったりとした演奏と歌唱から始まり、途中から手拍子(クラップ)を交えた古き良きゴスペルアレンジを思わせる。最後にローマ法王を思わせる人が踊り出すシーンはあまりにも有名ですね。

・様々なアレンジと自由の象徴

“We shall Overcome”

ここからは映画以外のゴスペルを紹介していきたいと思います。
そして、ゴスペルソングを紹介していく中で、この楽曲に触れないわけにはいかないですね。
古くからクリスチャンたちに親しまれているこの曲は、ゆったりとした賛美歌から、リズミカルなナンバーまで、多くのアレンジをされています。
何より有名なのは、1950−60年代にかけてアメリカで起きた「アフリカ系アメリカ人公民権運動」において、マーティー・ルーサー・キング牧師の演説の後にマヘリア・ジャクソンによって歌われたシーンです。この後この曲は「自由の象徴」の楽曲として広く認知され、昨今も起きる人種差別などが起きるたびに、大きな権力に立ち向かう自由を求める楽曲として歌われています。

・たった2フレーズでこんなに楽しく歌えるの!?

“This Little Light of Mine”

ゴスペルの種類の中で”Children Gospel” と呼ばれるものがあります。
教会に子供たちが言ったときに歌うゴスペルソングで、少ない言葉、簡単な言葉で構成されているのがその特徴です。そういった特徴から、日本では英語があまり得意でない方、またゴスペルをあまり歌ったことのない方などに教える楽曲として、Children Gospelは大変便利な楽曲なのです。
この曲はその中でも歌詞が2フレーズしかない初心者に大変優しい曲です。その割には歌ってみると小気味いいリズムと耳に馴染むメロディーで思わずステップを踏んでしまいます。
また歌詞の内容も、「自分の中の光をもっと輝かせるぞ!」というわかりやすい内容なので、大変人気の楽曲ですね。(本当はもっと深い意味もあるのだが、ここでは割愛させて頂きます。)

・日本人に超うける!シンプルな歌詞と、サーフミュージック

”You are Good”

サーフミュージックとは、アメリカの西海岸で多く生まれた音楽のジャンルで、ギターのサウンドが特徴で、ビーチボーイズなどが有名です。ゴスペルソングは作曲する人やリーダーの出身地などが大きく影響している場合もあって、こちらは作曲のイズラエル・ホートンの西海岸っぷりを大いに感じることができます。
爽やかなサウンドと繰り返しの覚えやすい歌詞は日本人にも大変親しまれていて、多くの国内のゴスペルチームがこの楽曲を歌い、最後には”You are Good” と親指を立てて曲を終了します。

爽やかなメジャーキーによる本編のみならず、感想などで演奏される短調のカッコいいサウンド、金管の演奏などにもぜひ注目してほいですね。

ノンクリスチャンでも誰でもゴスペルソングは歌ってOK!

最後にノンクリスチャンがゴスペルを歌うことについて少し話したいとおもいます。
この質問はゴスペルに関わっている中で必ずされる質問であり、またゴスペルを歌う人のほとんどが悩むことでもあります。

「ノンクリスチャンなのにゴスペルソングを歌っていいんでしょうか?」

これですね。
前述の通りゴスペルソングとはゴスペルミュージックの曲であり、元々はクリスチャンが神を賛美するために歌われている楽曲です。
今でももちろん教会では日曜日に賛美歌が歌われ、彼らは日々教会、礼拝をまもっています。
そんな中で、ノンクリスチャンがゴスペルソングを歌うことは、クリスチャンに対して失礼に当たるのではないか?という疑問や心配が出てきます。
確かに日本はゴスペルソングをノンクリスチャンが歌う、という特異な文化があり、それは他の国にはほとんどないものです。海外の人たちからすると、宗教音楽のスクールがある、ということがかなりカルチャーショックなようです。

しかしこの質問は至って簡単、
ノンクリスチャンがゴスペルソングを歌うことは、もちろんOKです!

もちろん色んな意見もあるが、あるクリスチャンが言っていた言葉があります。
「あなたがクリスチャンかどうかは、あなたと神様の関係の話であって、
それに対して僕が何かを言うようなことではない」

つまりノンクリスチャンでいながらゴスペルソングを歌うことに大きな抵抗があるならクリスチャンになればいいし、そうじゃないなら別にクリスチャンになる必要はない。
いつでも大事なのは、「自分がそれで気持ちがいいかどうか」です。

なので、ノンクリスチャンであってもどんどん歌ってみてほしいです。
ゴスペルソングをそれぞれの角度で知り、深めていって頂きたいです。
まずは無料体験レッスン。
お待ちしています。

この記事が参考になれば嬉しいです。

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