歌い継がれるゴスペルを代表する曲

ゴスペルとは、アメリカの黒人教会で歌われていた黒人霊歌をルーツとしています。日本でも最近では、全国各地にサークルが誕生し、子供から大人まで、多くの人が合唱を楽しむようになってきています。ゴスペルをみんなで歌うことの一体感や、腹式呼吸で健康にいいことなどが人気の背景となっているようです。もともとゴスペルは、アフリカ大陸から奴隷としてつれてこられた、アメリカの黒人奴隷が歌い始めたといわれています。黒人奴隷の多くは、白人の主人から人間的な扱いを受けることができまんせんでした。がやて黒人たちは、白人の主人から聖書を教わるようになり、主人の目を離れて自分たちだけで歌う場所を持つようになります。そうした宗教的な、祈りの歌がゴスペルの由来となりました。ゴスペルの特徴は、ハーモニーやリズム、即興性などにあります。やはり、故郷アフリカの音楽的がルーツになっているようです。このゴスペル音楽は、現代ではポピュラーミュージックと融合し、多くの歌手が歌っているだけでなく、映画や舞台の音楽にも使われています。ゴスペルの代表的な曲ともいえるのが、アメリカ映画『天使にラブソングを2』で劇中歌として使われた「オーハッピーディ」ではないでしょうか。日本でも知られているゴスペル発祥の曲としては、CMソングとしても使われた「パワートゥザピープル」もあげられます。これは、労働者に立ち上がるよう呼びかける革命の歌です。そのほかにも、ジョイフルジョイフル、ジョイ・トゥ・ザ・ワールドなど有名なゴスペルソングは、枚挙に暇がないほどです。これらの曲は、日本人の歌手も多くカバーしているため、おなじみかもしれません。もともと、黒人奴隷たちが、奴隷制からの一刻も早く解放されることを願って歌い始めたゴスペル。おりしも、アメリカでは黒人初の大統領、オバマ大統領が誕生するという歴史的な出来事がありました。ゴスペルの伝統は、アメリカのポップス界にも多くの歌手を送り出しています。

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