ゴスペルの歌の特徴について

ゴスペルというものを知らない方でも、海外の映画で教会の中で黒人が歌っている所をイメージすると、少し結びつくという方も多いです。
実際にどういう曲があるのか知らないという方でも、何となく聞いた事はあるというパターンは多く、初心者の方にすすめた時には反応が良い曲はいくつかあります。
日本人が馴染む曲とすればアメージング・グレイスのような、白い巨塔の唄になったものや、有名映画の天使にラブソングで使われた曲、最も有名な所で言えばクリスマスに流れるきよしこの夜は誰もが耳にしたものです。
このジャンルの音楽は神を称える言葉を表現しており、言葉や曲の意味が解らない方でも何となく魂に響いて来るという方が多い特徴があります。
元々このジャンルの音楽が産まれたのは政治的な背景もあり、17世紀アメリカ大陸に連れて来られたアフリカからの奴隷が、日々の過酷な労働暮らしの中で前向きに生きようとする為に作られたものです。
奴隷主の家から離れた場所に夜遅く集まり、隠し協会等で礼拝し、その中で心の拠り所として口ずさんでいた唄がこのジャンルを作った源泉であり、神に対しての感謝と同時に救いを求めていた音楽ジャンルですから、直観的に訴えてきて民族を超えて親しまれる要因と言えます。
唄う事でしか救われないという切実な気持ちの中でも、暗くならずに常に前向きに生きようとした黒人奴隷の魂が詰まっており、独特の手法で発声する事も特徴的です。
アフリカ系アメリカ人は非常に大きな声量を持っていますが、これは声帯や骨格、筋肉の特徴が違っている事も要因であり、このジャンルでは体系立てた教え方を現地でも行っておらず、基本的には子供達が大人を真似して継承されています。
このジャンル独特の発声方法によって唄われる事も特徴的であり、クラシック声楽と比べても全く違う技法を使われており、息の速度に比重が大きな技法とされているものです。
一度動画等で聞いてみると実感出来ます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました