ゴスペルの意味を知れば、歌うのがもっと楽しくなる。

ゴスペルと聞いて、黒人が教会で、エネルギッシュに歌っている映像を思い浮かべる方も多いと思います。

元は福音や福音書という意味の英語です。

イエス・キリストのお言葉や、イエス・キリストの生涯が書かれた本なのだそうです。

こうやって、聞くと、「ずいぶんと宗教チックな音楽なのだな」「敷居が高い」と思われるかもしれませんが、黒人が教会で歌うものということも含めて、全て昔の話です。

元々は、黒人が奴隷だった時代に歌ったスピリチュアルズ(黒人霊歌)が元となり、様々な歴史を経て、現在のゴスペルが誕生しました。

宗教と深く関わってきた歴史があるので、キリスト教の賛美歌の影響を受けた歌詞も多いですが、今では人種や国籍、宗教さえも越え、世界中の人々が高らかに歌っています。

それは、讃美歌と比べると、聖書をベースとしていながら、人々の悲喜こもごもの生活を歌っており、元気が出てきたり勇気づけられたり、皆で歌うことによる一体感が心地いい方も多いそうです。

ゴスペルソングは英語で歌うことがほとんどですが、今ではインターネットで和訳を知ることが簡単に出来ます。

神様を純粋に賛美している曲もあれば、多少、過激で悲惨なものもありますが、読んでいて、飽きることがありませんし、思わず、作詞された時代に生きた黒人の生活にも思いを馳せてしまいます。

歌うのが、英語の歌詞だからといって、英語を読めたり、しっかりとした発音が出来ないといけないというわけではありません。練習をしていけば、歌詞を覚えることが出来るので、何よりも楽しむことのほうが大切なんだそうです。

ゴスペルとして歌われる曲には、ポップスやロックもあります。

たとえば、「Power to the People」(パワー・トゥ・ザ・ピープル)はジョン・レノンのシングルですし、他にも、「Joy to The World」(ジョイ・トゥ・ザ・ワールド)はホイト・アクストンによるロック・ミュージックです。

ゴスペルソングは前述したように、人々の喜びも悲しみも歌いあげます。

黒人がアフリカから奴隷として、アメリカに渡り、聖書を知り、夜に主人の目を盗んで、集まり、奴隷制という苦しみからの解放を願って、歌い踊ったのが元となっています。

現在に生きる私たちは、奴隷制のようなあまりにも大きな苦難こそありませんが、日々、様々なことに一喜一憂して、生活をしています。

ゴスペルを歌うことにより、怒りや悲しみを吹き飛ばし、喜びを何倍にも膨らませることが出来るからこそ、現在、国境や宗教、人種を超え、多くの人々に歌われるようになったのかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました